「26世紀青年(原題・イディオクラシー)」、スラムドッグ$ミリオネア、 レスラー、 ベンジャミン・バトン数奇な人生
さて、最後4本目の映画は、ゆる~い一本。
アカデミー賞などとは当然無縁の、脱力系ムービーだ。
そのゆるさの程は、出てくる人物のほぼ全員がアタマがゆる~いことからも明々白々。
一体どうしてそうなっちゃったのか?が、ストーリーの冒頭の説明部分なのだが、ここからしてなかなか笑える。
インタビューを受けているのは、対照的な二組のカップルだ。
一組は、知的な高所得者層のカップルで、子供を持つのはあくまでも計画的にって主義。
「まだ私たち子供は要らないわよね。」
で、
「まぁぼちぼち、考え始めてもいいかなと。」
で、
「まだ出来ないけれど、そうあせることもないし。」
で、
「私たちも、もうそろそろ、ね。」
で、
「もう出来てもいい頃かなと思って、先生のところに通っていますの。」
で、
「実は今度、人工授精でもしようかと話していて。」
・・・の果てに、機を逸してしまった様子なカップル。
そして、もう一組は、特に考えもせずに自然の欲求のままに子供をポコポコ生み続けて、大ファミリーになっていく非知的な低所得者層のカップル。
考えることをしない「おバカとおバカ」が作った子供たちはさらに「おバカ濃度」が上がり(ここがポイント)、そのまた子供たちも同様に子供を生み続けた結果、ネズミ講式に増え続ける数と相対して、アタマの中身は薄まり・・・そして、この物語が展開される26世紀になっては!?
と、のっけからかなり毒舌なストーリーなのだ。
こんな映画を、大家族はいいことだ!の国のグアテマラで観ていること自体、ちょいと引っかかりはあるものの、
実は、よく居るいたってフツーのアメリカ人ってモノを少し知ってから観ると、第三者的にはかなり面白いのだ。
だって、私の周囲のアメリカ人をちょいと見渡してみても・・・、
朝、二日酔いの頭を抱えながら、ダイエットコークでポテトチップスを流し込んでいるMくんとか、
どこでも大声で爆笑しつつ、前の晩に観たテレビの話とアメフトの話題しかしないTくんとか、
なんだかこの映画に登場する人物にとってもダブって見えるのは何故かしら?
いやいや、もちろんね、そんなアメリカ人だけじゃないよ!って意見は十分承知。
だけど、ここでそんな無粋な意見を出してくる人にはこの際観てもらわないことにして、シニカルな笑いが好きな人にはきっとたまらないこの映画。
ディテールもなかなかに凝っていて、人々が着ている化繊のぺらぺらの服はブランドの広告だらけだったり、弁護士がコストコの法律学校卒だったり、スタバはモーニングサービスならぬ風俗サービス付きだったり、と、
書ききれないくらいに盛りだくさんで、現代アメリカ文化をよく知っている人だったらきっと大爆笑もの間違いなし。
でもきっと、私レベルでは見落としているオチも沢山あるんだろうな。
原題は、デモクラシーとイディオット(おバカ)を合わせた造語で、「イディオクラシー」。
それだけでこの映画の全体像を描けちゃうネーミングに、思わずウマイっ!と唸ったんだけど、それに対して邦題の「26世紀青年」ってなんだかなー。
誰かが映画評で「観れば観るほどハマる、スルメムービー」と書いていたけれど、まさにその通り。
日本でも、DVDが出ているようなので、「ジャッカス・ザ・ムービー」系が好きな人だったら、今すぐゲットしに走るべし!
ま、女の子ウケ狙いの映画じゃないことだけは確かだけどね。
あらすじを知りたい人はコチラから (なかなかよく書けてるよ・笑)
20世紀フォックスがまたやった!「26世紀青年」って何?
イディオクラシー トレイラー(英語版)

