キッズ・ヘアサロン

大好きなクッキーを餌にして、庭にしつらえた子供用の椅子に座らせたまでは成功したものの、前髪を切り終えた時点でまんまと逃げられた。

しかも、こちらが怯んだ一瞬の隙にクッキーの袋までしっかり持って、居間のカーテンの後ろに隠れて徹底抗戦の構え。

子供ってどうしてこんなに、散髪とシャンプーと歯磨きが嫌いなんだろうね。

ネットママ仲間のジェイママさんの日記に出ていた、カリフォルニアのキッズ・ヘアサロン。

待っている間のプレイ・スペースあり、キャンディーの用意あり、しかも、散髪用の椅子は何種類もある子供用の自動車から選べる!

写真を見た時、羨ましくって思わず眩暈がしてしまった。
あ、いや、子供じゃなくって私の方がね…。

こんな楽しそうな場所なら、毎日でも行きたいって言われそう。
そして、こんなハハお手製のモンチッチ・ヘアスタイルからはおさらば出来るじゃないの♪

こういった「子供のエンタメ系」に意外と弱い私は、2年弱前に日本に里帰りした折に、念願だったキッズ専用美容室ってものに入ってみた。

本当は、雑誌なんかでも有名な、表参道にあるキッズ・ヘアサロン・ズッソ辺りに行きたかったんだけど、
子供をベビーカーに乗せて電車で移動することが相当に大変なことだと気付いたグアテマラ者の私は、敢え無くその考えを断念。
実家の横浜周辺で探して見つけた店が、何とキティちゃんの美容室だった。

私を知っている友達なら分かると思うんだけど、キティちゃんと私にはホントに何の繋がりもない…。

ヘアサロンのドアを押して「いらっしゃいませ~」と四方から言われた瞬間、これは違うかなぁ~、とも思ったんだけど、あまりの異空間にハハはもう後には引けない。

ジェイは赤いギンガムチェックのスモッグを着せられ、キティちゃんのビデオの流れる液晶TV付きの椅子に座らせられ、親の懸念をよそに、至極ご機嫌で正味15分のスピード・カットが終わったのだった。

その時に撮った写真、これが予想外に可愛かったので、アメリカのジョンの家族に送ってみたら、
「ぎゃ~っ!ジェイは男の子なのに、ミホコは一体何を考えているの~!?」と相当に評判が悪かったらしい。

多分これが真っ当なリアクションなんだろうな、とは思う…。

街を歩いていると、床屋の中からよく聞えてくる小さな子供の泣き声。
宥めたり脅したりしている親の姿にも関係無く泣き続ける子供の姿と、早く切り終えようと真剣にハサミを動かす理容師さんの姿は、
路上から見ていて思わずほのぼのとする光景だけれど、自分の子の事となるとやっぱり別。

この際、キティちゃんでもムシキングでも何でもいいから、早く中米進出してくれないかなと思うのダ。

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