不思議の国ニッポン

先週末、海に行った時のこと。

子供達が何やら頭を寄せて見入っているものがある。
そこに通りすがりの大人達も加わって、ほぉ~とか言っている集団の顔が一斉にこっちを向いた。

…なっナニ?

プラスチックのお皿に入っていたのは、何と小さなフグ。
こんな熱帯の海にもいるんだね。

日本人が、あの毒を持つ魚をナマで食べるという、ガイジン的には「ヤダモゥ、シンジラんナ~イ!」話は海外にも知れ渡っているので、
その場で唯一の日本人の私に聞いてみようということらしい。

しかし私は、日本の冬の味覚フグ刺しなんかより、冬と言えば蟹やら生牡蠣に食らいついていた人間。

薄造りの淡白なお味を絶賛するほどの繊細な舌を持たない自分としては、飛んでいくお金の額に見合った味とも思えないフグには、何の想い入れもないんだよね。

日本人だから…というガイジンの思い込みには、よく付き合わされることがある。

日本人だから、ホーム・パーティーと言えばベジタリアン・パーティー。
いや、菜食主義者の日本人とか聞いたことないんだけど。(お坊さんとかは除くね。)

日本人だから、ダライ・ラマには興味あるはず。
いや、宗教話は私苦手なんで。

日本人だから、寿司は作れるはず。
…具が中心にこない海苔巻でも許してぇ~!

なんか一々結構疲れるんだよね。
一応、真っ当な日本を伝えようと頑張っちゃうから。

フグの一件は、私の薄っぺらい一般常識的な話をして、
「尾びれをお酒に入れて飲んだり、皮で堤燈作っちゃったりするんだよ。」という話でオチにした。

私の話が彼らに、日本をますます神秘の国と映したか、ヘンな国の印象を更に深めただけだったか?
フグの入ったお皿を私に手渡してそっと去っていった子供を見ても、おそらく後者の方だよな…。

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