中南米のメルカド2
ここは中南米。とある小さな国のお話。
市場(メルカド)の奥には肉屋が並ぶ一角があって、掘建て小屋の天井から自分と同じくらいの大きさの牛肉の塊がごろ~んごろん。
こういうところから肉を選んで買うのに慣れてきた自分ってのも、ナンダカナァとは思う。
ほとんどの肉屋に冷蔵ケースは…ない。
肉ってのは、一度冷蔵保存したものを常温に置いておいたらダメだけど、始めから常温のままの肉は、そのまま放置してもある程度は大丈夫なんだそうだ。
でも、塊から切り取った肉をビニール袋に入れてハイッ!と渡され、ずしりとした重量感と生暖かさを手に感じるたびに、
ナンダカサイキンカンカクガコワレテキテルワタシ、を感じたりもする。
カウンターの上に並ぶのは鶏肉の塊。
今日、肉屋のおじちゃんが自慢気に見せてくれたその中の一つは、身体の中の空洞が良く見えるように足をぐいっと広げてあって、
そこには生み落とす前の、とろりと濃い黄色をした卵の黄身が3つ並んでいた。
お願いだから、そんなもん見せないでぇぇぇぇぇ~っ!
生き物としての鶏と、食肉としての鶏の境界線が、自分の中でどんどん曖昧になっていく…。
この国でだって、首都とかもっと大きな街であれば、アメリカ型の大型スーパーがあって、日本と変わりなく切り売りパックのお肉が買える。
スーパー型の生活をしていれば見ることもない、食肉の原点が見れることを、これぞナチュラルライフと呼んで喜ぶべきなのか?
都会っ子の私としては、肉の巨塊が見えない生活がやっぱり好きだ。

