惨事のはじまり ハリケーン・スタン 1日目

ここは中南米。とある小さな国のお話。

こういうことって、いつだって突然起こるんだよね。
親しかった人との別離とか、会社の倒産とか、自然災害とか・・・。
考えてみれば何の保障もないのに、昨日までの日々が明日も続くと信じて生活をしている私たち。
それが断ち切られた時の気持ちをなんと表現したらいいのか。
高慢な言い方はしたくないけれど、これは経験したことのない人にはちょっと分からないかもしれない。

今からしてみれば、予兆はあった。
雨季の最中とはいえ、午前中はからっと晴れて午後に数時間雨が降るというこの土地の気候のはずが、朝からしとしとと雨が降り続く日が、もう3日も続いている。
インターネットで天気図を見れは、ハリケーン・スタンがカリブ海を北上中。
しかし、ハリケーンの中心は、遠くメキシコはオアハカ方面に向かっているそうで、確かにハリケーンにあるべきはずの暴風雨も全くないし、
「あと数日はこんな天気が続くのかなぁ、出掛けるのにもうっとうしいなぁ」などと思いつついたのだった。

つづく

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