食糧 ハリケーン・スタン 4日目
ここは中南米、とある小さな国が大変だぁ~。
予想はしていたことだが、飲料水の大きなボトルや、プロパンガスのタンクが、店頭から次々に消えていった。
昨日までは、満載の家財道具とともに避難する人々を詰め込んで、今が稼ぎ時とばかりに雨の中をザブザブと走っていた沢山のトゥクトゥクも、とうとうガソリンが尽きたのか今日は数が少ない。
街のトルティーヤ屋が、トウモロコシの粉が残り少ないのを懸念して、ひと家族に付き5ケツァールまで、という制限を付け出したのは悪い知らせだ。
日本人で、「白い米を食べないと力が出ないゼ」という人がいるように、トルティーヤを食べないと胃の調子が悪くなる、という人がいるのもこの国。
それが、平均7、8人もの胃袋を抱えた大家族に、5ケツァール分のトルティーヤで足りるはずがない。
これは人々の不安を煽ることになるだろうな、と思いつつ店先を通ると、並んでいるグアテマラ人のそばに、トルティーヤってもんを買ってみようかと迷っているらしい旅行者が2人。
こういう人を見ると、「必要もないのに、彼らの大切な食料を奪うんじゃあないっ!」と後ろからどやしつけたくなってしまう。
ただ、私達にとってそれほど悲観的でないことには、街に無数にあるティエンダと呼ばれる小売店が、またいつものように営業を始めたこと。
それぞれの店内には、クラッカーやジュース、粉末ミルクなど、いざとなればお腹を満たすことの出来そうな品が結構多く残っている。
すきっ腹を抱えて救援を待つ、などという最悪の事態はこれで避けることができそうだと、少しは気持ちが軽くなってくる。
つづく

