ヨックモックが止まらない

日本の両親から送られてきた小包ひとつ。
「頂き物ばかりだけど」との母のメモ書きと、雑多な乾物類とともに入っていたのは、あの懐かしのヨックモックのお菓子。

細長い小型の缶の半分ほどがひしゃげていたのには、グアテマラの郵便局員のゴテイネイな扱いが想像できるようで呆れたけれど、
中身を開けば、ずっと前から寸分変わりない繊細なパッケージのあのお姿が!

「単なるクッキーだから」と言えば、辛党のジョンは強いて手を伸ばすこともないからいいのだけど、
日本のおせんべいが最近の好物で、日本から送られてくるお菓子はすべてが美味だ!との思い込みがあるうちの子には、
絶対に隠し通さなければならないこの小箱。

日本に居た頃は、特に買ってまで食べようとは思わなかったこんなものが、
ちっこいパッケージの端についている切り口を、つーっと指先で引き裂いて現れるこんなものが、
薄焼きクッキーにミルクチョコレートコーティングされたこんなものが、

今、絶妙においし~~~~~~~~~~い!

カナダに出稼ぎに行っているグアテマラ人の知り合いは、
暫くぶりに里帰りした折に食べたアボガドが美味しくて美味しくって、周囲の制止も聞かずに、お腹を壊すまで食べまくったらしい。

アメリカのダンナの実家に暫く滞在したグアテマラ人の友人は、
突如「マンゴーが食べたい!」と思い立ち、スーパーの果物コーナーに行ったが、
マンゴーなんぞフルーツバスケットの中に、他の高級そうなフルーツとともにひとつ鎮座しているばかり。
「こんなクソ高いヤツじゃなくって、私は籠いっぱいのマンゴーが、マンゴーだけが食べたいんだよー!」と、ひとり憤慨してスーパーを後にしたらしい。
後日、「あんなにマンゴーが高い国には私は住めない。」と静かに語ってくれた。

やはり食べなれた味ってのは、何物にも代えがたく、胃袋の底から狂おしく愛しいもんなんだよね。

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