ジョン・トラボルタとアントニオ・バンデラスがいる国
本日のこちらの新聞の第一面、凄いです、さすがです、やっぱりグアテマラです!
ボディーに弾丸の穴の並んだ四駆の写真がデーン!
私たちの住む県の知事が殺されんだね。
ソードフィッシュのジョン・トラボルタの仕事を思わせるような機関銃の連射の跡。
でも、無駄弾を使わずに要所を一列に撃っているところなんか、こりゃやっぱりプロだよね。
標的とボディーガードをやった犯人グループは、今のところまだ捕まっていない。
この知事、蜂が美味しい花の蜜に吸い寄せられるように、急速に政治の中心に上っていった人物で、若干42歳。一方で、軍関係とも密だったらしい。
私たちのなじみのコーヒーショップにもたまに来ていて、そういう時は常に3人の機関銃を持ったガード付き。
…なんかいかにも、自分悪いことしてます、って言ってるようなもんじゃないよねぇ。
とにかく、そんなことがあった翌日の今日、この街の図書館を視察しに、大統領がやってきた。
なんてったって昨日の今日だから、取りやめ論が囁かれる中を、ヘリに乗ってじゃ~ん!とやってきた。
この図書館、マヤ民俗学者のアメリカ人女性が、自分のライフワークとして、アメリカから長年に亘って寄付金を集めてようやく完成したものを、
近頃私服を肥やすのに忙しい現市長が、インネンをつけて取り上げてしまったという、地元人の間では有名な話がある代物。
この街の生活水準からすればかなり立派な施設で、その新築部分がめでたく完成したことを、大統領にお披露目する日が今日だったというわけ。
…市長やお偉いさんたちは相当ビビってただろうな。
この市長も大統領も、中南米の政治家の例にもれず、黒い噂は後を絶たない。
特に軍隊が絡んでくると、もうド~ロドロ。
半年ほど前になるが、アティトラン湖畔に大きなホテルを持つ人物が殺された。
こちらは、アントニオ・バンデラスの仕事風に、完璧なる暗殺。
私のイメージの中ではレジェンド・オブ・メキシコ風。
近年はホテルのオーナーに姿を変えて静かな余生を送っていたものの、その昔は軍の司令官として相当あくどい事をやっていたらしいこの人物。
当時の誰かの深~い恨みが本人を探し出させ、長年の時を経てとうとう本懐を遂げたってわけ。
…本懐を遂げたって言い方、なんか赤穂浪士のあだ討ちみたいだね。
まぁとにかく、お偉いさんとはほどよい距離を保っておくに限ります。
特にこういう国ではね。

