年に一度だけ食べられるパン
セマナサンタの後半の数日間、街のパン屋は一挙に様変わりをする。
普段売っているパンは見事に姿を消して、セマナサンタにのみ食する飾りのついたパンが、ところ狭しと並べられるのだ。
「どれがお勧め?」と聞くと、
カウンターのお姉ちゃん、一番大きくて高いのを指差した。
形は違っても、中身が同じなのは分かっているので、中くらいのを一個買うことにする。
このパン、日本風に言うと「甘食」(若い人とか知ってるかな~?)に似た味。
もっと分かりやすく言うと、パサパサに乾いたスポンジケーキ・・・。
一切れ食べるのに、コーヒーを2杯くらいお代わりしないと胃に納まらないという、
つまり、それほど美味しくはない代物だ。
だけど、グアテマラ人に聞くと皆、「ああ、あのパンね~!」と、恍惚の表情になるのが不思議。
浮かれた気分のセマナサンタ。
楽しい日々と同時に胃袋に沁みたパンの味は、きっとグアテマラ人にとって、子どもの時分からのいい思い出なんだよね~。


