収賄あるある選挙は面白い
祭りと選挙にゃ、オトコ心が燃えるぜ!、ってのがグアテマラ人。
ここのところ週末ともなればもう、選挙熱ムンムンのわが町パナハチェルである。
各党派の選挙カー合戦で、街中が騒がしいのは日本と同じだが、日本よりさらにお祭り度が上を行くことには、
政党のテーマソングを大音量で流し続けるスピーカーを乗せた車に続き、一般支持者を乗せたトラック、自家用車、トゥクトゥクが、延々と連なって街を練り歩くのだ。
普段は食用牛を運搬する大型トラックの上に詰め込まれて、誇らしげに立つ人々。
そんな人々の中には、見知った顔もぽつぽつ居たりして、ふーん、彼はここの支持者なのかぁ、なんて知るのにもいいが、
さらに、それで如実に見えてしまうのが、各党派の選挙資金の有無である。
潤沢な資金がある政党の支持者たちは、子供から大人までお揃いのカラーのTシャツに、野球帽に、ベストを着込んで意気揚々。
その一方で、もし当選したら、インディヘナ初の大統領になるはずの、ノーベル平和賞受賞者リゴベルタ・メンチュウ女史を擁立した政党の選挙カーは、
インディヘナという低所得層を支持層に当て込んでいる故にか、かなりボロっちいヘボトラックで行進、
と思っていたら、その翌日に戦線離脱というニュースが!
・・・う~むやはり資金が底をついたかぁ、なのである。
というのもこの国、キレイな選挙なんてのはどこの国のお話?で、金・かね、カネ、の私利私欲大全開な選挙戦が当たり前。
金をばらまく、モノをばらまく、
撒く方ももちろんだが、それで巻かれる市民の方も、やっぱり心底グアテマラ人。
ある日、道を歩いていたら、のんびり歩く私の側を早足で通り越してどこかへ急ぐグアテマラ人の一群に遭遇した私。
何の気なしに付いていったら、突き当たりの路地で、小さなプラスチックの洗面器を大放出中の選挙トラックに出くわした。
砂糖に群がる蟻のごとく、洗面器をゲットしようと押し寄せるグアテマラ人の熱気に押されて身動きできない私に、誰かが親切にも手渡してくれたのは、その戦利品の洗面器。
あの~私、どこをどう見たって非有権者なんですけど・・・と言いたいのをぐっと飲み込んで、
ムーチャス・グラシアス!こんな(賄賂)は一生の記念になりますデス☆
歯医者さんたちを駆り集めて、無料で治療が受けられます!という革新的キャンペーンを展開した党もある、
新聞でその写真を見たが、屋外にテントを張った下でのにわか歯科医院の様子は、お金をもらってでも行きたくないような、ブキミさだった。
自分の政党に投じてもらうためだったら、人間、いろんな知恵が働くもんだ。
前回の大統領選での話。
辺鄙な川沿いに住む人々のために、自分たちに投票することを条件に、選挙所までのボート代を無料にした政党があった。
もちろん、タダが何より大好きなグアテマラ人のことである。
そんじゃあひとつ、大きな町にでも行ってみるヅラか~?と気をよくして物見遊山で出かけてみれば、
無料ボートは行きのみです、帰りは自費でお帰りください、と貧困層のじぃさまばぁさま達に向けてしゃあしゃあと言ってのけたのは、彼らが投票所から出てきた後のこと。
そんな政党が政権をとっちゃうってのも、ちょっと凄いもんだと思う。
選挙日まであと一週間。
今回で大統領候補者が過半数を取れなかった場合には、少しおいて2回目の選挙がある。
部外者のガイジンの身としては、せいぜい大人しく傍観して楽しむに限る、と思っている。

