ちいさな村のクリスマス :サン・フアン・ラ・ラグーナ
この時期は雪に埋もれるのは当たり前、な土地に育った欧米人に聞いてみる。
「ホワイトクリスマスが恋しくなったりってしない?」
返ってくる答えは、10人中9人が、「ぜーんぜん!」
寒い土地で育って、雪国の大変さを身にしみて知っている人たちからしたら、
ここのような土地=季節が二つしかない土地は、もう最高なんだそうだ。
気温が一年中ほほ変わらず、雨季と乾季しか違いがないようなこの国でも、
長かった雨の季節が終わって北からの空っ風が吹いてくる10月を迎えると、仄かに紅葉して葉が落ちる樹もあるのだから、自然って不思議だ。
そして11月半ばを過ぎて、クリスマスの話題が人々の口に上るようになると、
家々の庭先には、ポインセチアの鮮やかな赤が一斉に浮かび上がってくる。
中米の強い太陽の光に吸い上げらるかのように、こちらのポインセチアはみんな巨大だ。
もちろん、日本の花屋で見るような鉢植えのポインセチアも売ってはいるのだけれど、
それを買ってただ地面に植えておくと、屋根よりも背の高いポインセチアの木が出来上がるらしい。

先日、湖を渡ってサン・フアンという村へ行ってきた。 老人と子供が多い、静かな村だ。
コーヒーとバナナの木々に埋もれるように点在していてる小さな平屋の家々。
その間に時折ポインセチアの真っ赤な木が、アタマひとつ飛び出るようにしてにょきりと立っていた。
空は軽やかに澄んでスカイブルー、遠く眼下に広がる湖は深い蒼。
なんてグアテマラ的光景だと思った。

日本にもアメリカにもグアテマラにも、渋谷にだってNYにだってサン・フアンにだって、
形は違えどクリスマスは、みんなもうすぐ均等にやってくるんだね。

