覚えていますか?初めて雪を見た時のこと

北風の吹き荒れた先週一週間、いや~それはそれは寒かった。
いったいどれくらい寒かったかって、そりゃあもう、半袖ではいられないくらいに寒かった・・・、
と、日本の冬をすごしている人に聞かせたら、後ろから殴られそうな暴言を吐きつつ、暦はもう二月。
「そうでしょう、そうでしょう!、だからこっちもね風が強かったのよー!」と、同じ天候なのを喜ぶのは日本にいるうちのハハ。
日本とグアテマラ、いくらなんでも地球はそこまで狭くないと思うんですけど。

中米グアテマラの中でも特に温暖な気候のパナハチェルは、通年Tシャツで過ごせるのがいいところだが、それでも年に1~2回、強い北風が連日5日間くらい街を暴れまわることがある。
そんな今年最初の大風が吹いた朝、「今日は何か一枚上に着ていった方がいいみたいだねぇ。」などと言いながら、息子を学校まで送りに家を出ると、
登校する子供たちが皆一様に着膨れている姿にびっくりした。

ダウンジャケットに、ニット帽は基本のキ。
それに、スノーブーツやマフラーと手袋の子供も居たりして、おいおいちょっと、何もそこまで寒くはないでしょう?と、思わず突っ込みたくなるのは、
強情を張って半袖のまま登校した息子の手を引く、日本人の私。
日本の陽気で言ったら10月中旬並みの寒さだからって、その時期に日本じゃ誰もそんなに着膨れちゃあいませんって。

どうも察するに、常春の国に住むグアテマラ人の親の心情としては、「今日はなんだかいつもより寒いぞ」となると、
子供可愛さのあまり、考え付く限りの防寒着を着せてやりたくなってしまうようなのだ。
特に、幼稚園児から小学校低学年生の登校風景は、親の言うままに着せられたとあって、全員がぷくぷくのまん丸。
ミシュランタイヤのキャラクターがあちこちから歩いてやってくるようで、これは見ている方はなかなか可笑しい。

本当の冬の寒さを知らないここの人たちは、もちろん、本当の雪を見たことがない。
そんな環境で育った人が初めて雪に触れた時の話を聞くのが、私は大好きだ。

アメリカ人の男性と昨年結婚して、先のクリスマス休暇に彼の実家のコロラドを初めて訪れたグアテマラ人の友人は、寒さなんて全然へっちゃらだったと言っていた。
甥っ子たちと雪合戦もしたし、新雪の上にパタンと倒れこんで手足をばたばたと動かしてスノー・エンジェルも作った。
一面の雪景色を見た感想は、一言で言えばアメイジング!

メキシコからアメリカへ嫁に行った友人の話はもっと素敵だ。
今やシカゴ滞在数十年にして、自国語のスペイン語と同様に英語も流暢に話す彼女だが、結婚した当初は英語も話せず友達もできず、話し相手といえばはアメリカ人のご主人くらい。
毎日家にこもって、ご主人が会社から帰ってくるのをただ待つ生活だったという。

そんなある日の夕方、締め切った部屋の中にひとりで居た彼女のもとに、ご主人から電話が掛かってきて、早く外を見ろと言う。
「何?いったい何よ?」と急かされてカーテンを開けると、
それまでグレー一色だったシカゴの町は白い縁取りで覆われ始めていて、上を見上げれば空から途切れなく舞い降りてくる雪、雪、雪・・・。

「うぁ~」とも「きゃ~」とも、声にならない声を上げた彼女は、アパートの窓から身を乗り出して、白く小さな雪のひとひらを手のひらに受けて眺めて見た。
その時に電話越しに伝えた感想は、スペイン語でインクレディーブレ!(=信じられないくらいに素晴らしい!)
会社から車を飛ばして帰ってきたご主人が、その足で彼女を銀世界のドライブへと誘ったことは言うまでもない。

人生に一度きりの、そんなドラマチックな瞬間を味わえるだなんて、
雪を見ずして育つってことも、案外捨てたもんじゃないかもしれないと思うのだ。

スノーエンジェル
こうしてスノー・エンジェルを作るのね Photo courtesy of dalechumbley

4 個のコメント »

  1. 今日は建国記念の日であることをすっかり忘れて朝いつも通りに起きましたが、ハタと、あ、休日だ。最近は日本ではハッピーなんとやら政策で週中に休みが減っているのでこういうのは却ってうれしいです。
    さて、札幌は雪祭期間中です。あるいて800メートルくらいのところが会場ですが、今年も足を運ばず、です。
    昨日は学校のスキー遠足。私は最近はスキーもしなくって、今年も見学してました。ナマクラです。
    スキー場は街中より高い場所にあるせいか、寒いです。しかし降っている雪がみんな結晶してて、わーい!!すごいぞ!目で見えるほど大きいの。本当に六角形、色んな形があるけれど、雪印のマークみたいなのがたっくさん。
    しかし、この感激を分かち合えたのは、マレーシアからの帰国子女と、東京からの寮生です。
    地元っ子たちは、そうですね、気温低いですからね。といたって冷静。彼女たちには雪の結晶なんか子供のころから見慣れた冬の風景の1つなんでしょう。
    北海道は1年の半分が冬です。住み始めて10年以上が経過してますが、未だ慣れません。でも、雪の結晶はとても綺麗。グアテマラの子供たちにも見せてあげたいです。

    コメント by MAKI — 2009/02/11 水曜日 @ 11:16:07

  2. 本当ですねーー
    私も、大学一年の冬、寮で同部屋だった子が沖縄の子で、一緒に、人生初雪の感動を共有しました!!
    彼女がまた、純粋な子だったので、私にも感動が伝わってきましたよーー!!
    あぁ、ロマンティコ

    コメント by fujika — 2009/02/11 水曜日 @ 11:41:57

  3. MAKIやん、
    生涯に一度でいいから北海道に住む!というのは、
    来世は京都人に生まれてやる!というものの次に、私の中で憧れです。
    でも確かに、年の半分が冬だという土地には、生涯に二度は住みたいとは思わないかもしれません。笑
    だがしかしっ!雪ってねぇ私大好きなんですよ。
    雪つながりで言えば、実はスキーは私が一番好きなスポーツ。
    スキー遠足なんてものがあったら、自分の体力も考えず、ナマクラは絶対にしませんね。
    でもそれもきっと、私の無いモノねだり。
    実現するはずもないから、憧れる。その憧れのままで取っておいた方がいいこともあるのかな。

    コメント by Chinita — 2009/02/13 金曜日 @ 00:41:13

  4. fujikaちゃん、
    そうなのよ!
    そうした瞬間に立ち会うと、感動のお裾分けを貰えるのがすっごくうれしいのです。
    バンコクって雪は降らないよね?
    タイの子供たちにも、グアテマラの子供たちにも、雪の結晶を見せてあげたいね。

    コメント by Chinita — 2009/02/13 金曜日 @ 00:46:01

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