結婚式の招待状
ここは中南米。とある小さな国のお話。
先に書いた庭師さんの息子の結婚式の招待状。これが、この国のものにしてはとても立派なものだった。
とにかく、その見た目にも感心したのだけど、文面がまたなかなか面白かった。
始めはお決まりの、この度二人が結婚することになりました…うんぬん。
そしてその後には、
「若い二人は、小さな冷蔵庫一個で新生活をスタートさせます。何卒皆さんの暖かい…」
これは何て名文だ!と思ったね。
だってさ、貧しい台所事情なんだから、お祝いにかこつけて家に食べにこないでよ、とやんわりと釘をさしているんだから。
日本だったら、何もおもてなし出来ませんがどうぞお越し下さい、と書くところ、この国では逆を行くらしい。
しかし、これは彼らが特別にケチだということではなく、この辺りに国民性の違いというものが見えてくる。
日本人同士のお付き合いならば、そう言われたところで、礼儀上の挨拶と取ってやたらに新居に押しかけたりはしないところ、
ここの人達だったら、親戚一同子供たちをうじゃうじゃ連れて、トルネードの如く新婚の二人の家を通過していくのが目に見える。
彼らも決して悪気があってやっているのではないのだけれど、ただ、とっても深くは考えない陽気な人々、といおうか…。
この、色んなことを考えさせてくれる結婚式の招待状。記念にしまっておこうと思う。

