湯気の中の幸せ
日本にいた時はもちろん、日頃からティーバッグのしか飲んでいなかったので、ちゃんと生のハーブから淹れるだなんて、キッチンでちょっとした初挑戦。
カモミールティーはテ・マンサニーヤと呼ばれて、こちらの人にとっては日常的によく飲まれているお茶のようで、マーケットに行けば束になって乾燥したものが簡単に買える。
カモミールは私なんかでも知っている見た目も分かりやすいものだけど、その他に私が分かるのはミントティーくらいで、あとは見たこともないようなハーブがたくさん並んでいる。
これは胃腸にいいとか、これは咳に効くとか、聞いてみるといろいろと処方箋があるらしい。
日本人にとっての漢方薬と同じようなものかなとも思うけど、こちらの方が、世代を超えて生活に浸透している感じがする。
友人が教えてくれた、喉の痛みとお腹に効くというハーブティー。
水を張ったミルクパンに、カモミールを一束、日本で言う金柑のようなフルーツと、りんごをぶつ切りにしたもの、それとシナモンスティックとお砂糖を少し入れて、フルーツがやわらかくなるまで煮出す。
それらの香りが十分に移ったお湯を飲むわけだけど、ほのかなハーブとフルーツの香りがキッチンに充満して、それだけでなかなかに幸せな気分になれる。
おいしいコーヒー豆が安く手に入る国なので、ここ数年すっかりコーヒー党になりきっていたけれど、そういや日本もお茶文化の国。
身体にいいお茶を飲んで、身体を浄化させようという考え方は、日本人もマヤの人も同じなんだね。
初めてちゃんと淹れてみたカモミールティーは、テーバッグのものよりも草の香りがつんと立って、午後の陽だまりみたいな味がした。

